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都知事選出馬からの上杉隆氏への私見

        (140字制限のないただのtweet)

上杉隆氏は、「突き付ける」男である。
氏が語る言葉は、決してキツいそれではない。
エッジの鋭い声質でもなく、威圧的な物言いとはむしろ真逆の早口であり、
そして滑舌はすこぶる悪い。
その上、堅い話で終始することを恥じるかのように若しくは、
それを照れるかのようにおちゃらける。
決して笑いのセンスが抜群だと感じたことは一切ないが
関西生まれの人間としては、
氏の感覚は誤解も含めてもとても理解しやすい。
表層で判断する人々には、食わず嫌いも生むだろうし
信憑性を薄めることもあろうかと杞憂もしたが、
氏の柔軟性とも取れると理解している。
では、何故上杉氏を「突き付ける」男と感じるのか・・・・。
既得権益の闇を掘り下げメスを入れる姿勢に
いわゆる水戸黄門的「勧善懲悪」な要素を見い出し、
氏一流の「正論」を聞くのは実に爽快であり
氏の指摘にある意味での「普遍性」さえ感じ、
それによって現状を「崩壊」させ得るイメージを描け
心躍るほどに明るい希望を抱けてきた。
かつて地上波において氏が指摘してきたことで
ぼんやりと疑念を抱いていたことの霧が晴れ、
若しくは闇の根深さを知り暗澹たる気持ちになり、
少なからず青臭いまま「戦う大人」のロールモデルとして
青年期の人格形成に影響をもたらされた者は
私だけではないと心得ている。
氏の数々の大手メディアからの降板を見聞きし、
私事ながら「干される」状況がある業界の中で
共感し、また反面教師とし、そして自分の選択を勝手に投影し、
自らの至らなさを恥じながらもどこかで拠としていたことは否めない。
『「正しいこと」を貫くためには、降板も厭わない』というスタンスには
今でも魅力を感じずにはいられない。
底を流れる意識はある意味で既に洗脳されている若しくは共感している自負もある。
しかし、自らは「干される」悪習がある環境で
いかにしてそのような因習をなくしていくかのトライの過程には、
少年期に先人から言われ最も嫌悪した言葉である
「清濁併せ飲め」を心に刻まなければ
仕事仲間や共に歩む後進もろとも
既得権益に瞬殺されてしまう悩ましい瞬間が残念ながら現存する。
アイロンをかけたように、かけた傍からキレイになる事は夢見るが、
長期戦の覚悟を強いられる。
 
話が迷走してきているが、
ここでいつも私は心の中の上杉隆氏に「突き付けられ」続けてきた。
もちろん妄想である。
潔しとする決断ができないまま
その時なりのベストをひねり出すことで自らを納得させようとしている時に
脳内の上杉隆氏が言う。
「自分の被害はしょうがない。甘んじて受ける。しかし後進のためにも理由を明確にしろ。」
自己犠牲で後進のために動く。
ソウイウヒトニワタシハナリタイ。
しかし、少なからず悪習と戦い淘汰させようという志を共にする仲間が
増えてきた現状で、
自分がそういう選択をしてしまうと、志の種火を消さず期を見て準備している同志の
忸怩たる思いを踏みにじってしまう恐れを感じ、
ソウイウヒトニワタシハナレナイ。
それはムジナと化すことか。
その答えはまだ確定しない。
が、
多かれ少なかれ志の種火があるうちは
ムジナに成り下がることはないと言い訳し鼓舞する。
しかし、数年前まで同志だと思っていた方が
アチラ側へ行く現場にも少なからず遭遇した。
元同志への贔屓目だろうが「事情」を汲み取る。
そこに守るべきものを感じる。
果たしてそれは完全なる私欲か。
「事情」にしか見えない。
こうして一歩も進んだ実感のないまま二歩後退する。
不味い酒を浴びるように飲み、
脳内上杉隆氏に相談する。
自己愛の悪魔が「彼はジャーナリストだから」と囁く。
派遣先の工場長に悪習を強いられる。
パート先のスーパーで社員にセクハラまがいをされる。
本社が下請けを締め付けるから孫請けは下請けにより締め付けられる。
事実を伝えたいのに隠蔽しろと言われる。
相手企業を安値で買収したいから、相手のミスを一回はスルーして
頃合を見計らって自らリークして自社に傷がつかないようにしろと言われる。
何を守っているのか。
大半の人間は、不味い酒を飲みそしてまた不味い酒を飲み、
何かに酔って何かを保つ。
ご本人とは全く違った、想像上の上杉隆氏が責め立てる。
脳内ではない上杉隆氏は
レーティング調査も独自としか言えなかろうが
自らの想いに共感する同志と地上波で活躍している。
それは不味い酒ばかり飲んで酔っ払った頭に
希望の光を届け、同時に鋼鉄の金槌を振り下ろす。
有料ネットメディアを見る、少なくとも「敵ではない」方々だけでなく
無料で面白ければいい、まだ立ち位置がこちらからは計れない方々へも、
同じ目線に降りてきて柔らかく素晴らしい運びをする、
今の日本で恐らく最も志の高いMCさんや
知らないことは武器であることを証明してくれる演者さん、
そしてそういうフォーマット作成に腐心したであろうスタッフさんのおかげで
どんどん種が撒かれていくのを見れることが
納得いかない毎日のどれほどの救いになっただろうか・・・・。
そんな上杉隆氏が都知事選に出馬した。
脳内にバーチャル上杉隆氏を持つ個人的には、
全く両氏を同一視できずにいた。
一連のジャーナリスト廃業も心からの納得はできないまま
先述のセンスの悪い笑いの部分と、
「ジャーナリスト」という概念への警鐘若しくは諦観と勝手に折り合いを付け
脳内で整合性をでっち上げていた中での出馬であった。
真意を図りかねるまま、脳内の上杉氏をアップデートせねばならなくなり
まさかのアンチSNS野郎である私がツイッター等をはじめ「ネット選挙」に参加する。
SNS耐性の無い私には、天井が低いと感じてしまう空間でもがき苦しむことになり、
いずれにしても妄信的と感じる「信者」と「アンチ」の現状を知り、
脳内上杉隆氏にいかに高潔でいていただいたかと
テレビメディアはやはり「芸能」で、
いわゆるアーティストマネジメントの部分も要していると感じ、
いかにリアル上杉隆氏はタレントさんであったかを勝手に思い知ることとなる。
参加型エンタテインメントとしては非常に感動し心躍ったが、
「ジャーナリスト」ではなくとも渦中に入らないからこそ指摘できる立場を仲間を捨て、
能吏となる上杉隆氏の真意はやはり計れずにいた。
政策論争の必要性を身を持って提示し、
他国のように政策をプロデュースする職能を根付かせることに真意があるならば
一人でも多くにそのメッセージを伝えるべく、微力も微力ながら身だけは粉にしようと思えたが、
あまりにメディアの不平等が露見してからの流れは、
あれだけ緻密なマーケットリサーチがされた政策を策定した方ならば当然、
「主要三候補」らとの票数予測調査をご存知ながらも、
「4位」から当選への可能性があるものと「ファン」に思わせるような箇所が垣間見られ
いよいよエンターテインメントとしてたのしみ始めるしかないものであった。
勿論、3位内(2位も可能だったのかもしれないが)の結果がないと
仮定した真意の説得力も持たせられないことには
重要性など訴えることもできないので
そこに嘘や欺瞞があったなどとは思っていない。
喫緊の課題を解決する妙案と、
石原氏の流れを汲む「国と折衝する」ことで財源を担保した政策は
今から見ても「美しい」。
ただ、口に出すのが憚られたのが情けないが、
どのように国と折衝し実現するのかには
アップデート前の脳内上杉氏しか答えてくれず、
そうすると剛速球ストレートしか浮かんでこないまま
それでも多かれ少なかれ既得権益の渦中ながらも
18万人が既得権益にNOを突きつけたことには
心から涙した。
「政策の勝利」は先述の仮定真意が正しければ心からの想いだ。
しかし、多様性ある価値観の中では「詭弁」であることも否めない。
良きにつけ悪しきにつけ、SNSを主軸に有権者と想いを共にした関係性においては
脳内上杉氏を持つ特殊人物へと同様の説明では不足だったのかもしれない。
脳内上杉氏を持つ特殊人物にとっては、また照れて誤魔化しやがって・・・
で済むとしてもだ。
そして、件の降板騒動へとコマは進む。
 
前提として、現時点で降板理由が不明なのは疑問はある。
その上での話を妄想で進めることをご理解いただきたい。
感情過多な長い話でお忘れであろうが、
不味い酒が生む「脳内上杉氏はジャーナリストだから・・・」という自己愛の悪魔は、
都知事選出馬で能吏になることで行き場を失っていた。
降板を厭わず後進のために理由を問いただし
妥協なく自らの環境で発信していく信念を持ちつつ、
政策立案にも協力してくれた都職員(勇気のいることであったと勝手に想像する)方や
財源の主軸となる国と折衝する際に、
私を含めた不味い酒一派が拍手喝采できるのかどうか、
ドラスティックになることが容易に想像できる手法で
一元的に改革することになりはしないのか?
もちろん、改革のために立候補したのだが、
是々非々な脳内上杉隆氏は未だ存在していない。
石原都政に聡い上杉氏のこと、
きっと覚悟の上とは思いつつ
脳内上杉氏を「知事になったとたんに」はやはりそのようにアップデートしたくない。
完全なる勝手な盲信は承知の助。
そこで全く個人的な独善的な脳内上杉氏のアップデートを懇願する。
降板事由は是々非々に、
過度な悪評と地上波の悪習をものともせず、
不味い酒を飲んできた者に希望の光をくれた
現場統括と現場スタッフの「事情」に「だけ」は言質で理解を示していただいて、
袂を分かつ際にも「美味い酒を飲む方法」のロールモデルを
脳内に上杉隆氏を飼う異常人格者にもご教授願えないだろうか・・・。
切に切にお願いしつつ、無駄に長い駄文で私見を締める。
ファンでも信者でもない異常人格者より、崇敬の念を込めて・・・。
 
 
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